
スイス チューリッヒ大学の研究チームは、30代からIRONMANレースに挑戦した人であれば、バイクは50代後半まで、ランは44才まで、より速くなれる可能性があるという研究結果を発表した。
同チームは、2002年から2015年に行われた235回のIRONMANレースに参加した、男性329,066人と女性81,815人について、エイジグループ別にレース結果を分析。バイクにおいては「35-39才カテゴリ」から「55-59才カテゴリ」にかけてパフォーマンスの向上が見られた。ランについては、「18-24才カテゴリ」から「40-44才カテゴリ」にかけてパフォーマンスが改善したという。
一方、スイムのパフォーマンスが改善したのは、「50-54才カテゴリ」から「65-69才カテゴリ」という限られたエイジグループにおいてのみだったという。スイムについては「18-24才カテゴリ」から「45-49才カテゴリ」にかけてパフォーマンスが落ちる傾向があることもわかっており、比較的若い年齢で衰えが始まるものと考えられる。
バイクについては、35才から59才にかけては、パフォーマンスが向上する可能性がある一方で、「18-24才カテゴリ」から「30-34才カテゴリ」においては、パフォーマンスが落ちてしまうことがわかった。
IRONMANレースの最終種目であるランについては、18才から44才までの期間、速くなれる可能性がある一方で、45才以降においては、パフォーマンスの低下が観察されたという。
同チームは、IRONMANで自己ベストを狙うのであれば、男性であれば35才になる前、女性であれば20代からIRONMANレースに挑戦することが望ましいと述べたている。
参考文献: The Age-Related Performance Decline in Ironman Triathlon Starts Earlier in Swimming Than in Cycling and Running
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