気温の高いIRONMANレース 糖質摂取を10%減らしたほうがいいという研究結果

30℃を超えるような気温が高い日のIRONMANレースでは、糖質の摂取を10%ほど減らしたほうがいいという研究結果が発表された。

オランダ マーストリヒト大学の研究チームは、9人のサイクリスト・トライアスリートを対象に、16℃の低温環境と35℃の高温環境で、糖質を摂取しながら90分間のバイクライドを実施。気温と糖質吸収の関係性を調査した。

その結果、35℃の高温環境での運動中、身体の糖質の吸収能力は、低温環境よりも10%ほど低下することがわかった。

研究をまとめたロイ・ジェンテンス博士によると、高温環境では身体を冷やすために皮膚への血流が増える。結果として、肝臓などの消化器系への血流が減るため、糖質を分解する能力が低下するという。

IRONMANアスリートはレース中、1時間あたり最大60グラム程度の糖質摂取が可能と言われている。しかし、30℃を超えるような暑いレースでは、50-60グラム(1時間あたり)の糖質摂取に抑えたほうがいいと同博士は述べている。

参考文献: Heat stress increases muscle glycogen use but reduces the oxidation of ingested carbohydrates during exercise