IRONMANレースでは、ランでの糖質補給量が多いほど、より速くゴールできる傾向がある。このような研究結果をニュージーランド クライストチャーチ・ポリテクニック工科大学の研究チームが発表した。ただし、この傾向は男性アスリートに限定される。
同研究チームは、1997年のIRONMAN New Zealandに参加した10名の男性と7名の女性のトライアスリートを対象に調査を実施。スイム後、バイク100km地点、バイク180km後、ランコース3箇所、ゴール地点において、糖質や水分補給の量についてインタビューした。
その結果、男性のトライアスリートに限り、ランにおいて体重1キロ・1時間あたりの糖分補給量が多いほど、速くゴールできたという。一方、同実験において、女性のアスリートの場合は男性にみられた相関関係はなく、さらなる調査が必要だと述べている。
過去の研究から、糖質の摂取は、疲労による運動能力を低下を防ぎ、運動パフォーマンスを維持するために重要だとされている。また、IRONMANレースにおける糖質の摂取量の目安は、最大60gであることも明らかになっている。
180kmのバイクを終えたランでは、食欲不振になり、糖質を含むジェルを口にしたくなくなることもある。しかしパフォーマンスを維持し、より速くフィニッシュするためには、しっかり糖分補給することが重要だといえよう。
参考文献: Energy balance during an ironman triathlon in male and female triathletes.