体脂肪率が低い男性はIRONMANレースで速くゴールできる傾向

男性は、体脂肪率が低いほうが、IRONMANレースでより速くゴールできる傾向がみられる一方で、女性の場合は、体脂肪率とIRONMANレースでのパフォーマンスに大きな相関関係はなく、あくまでも練習量が大きく影響するということがわかった。

スイス ザンクト・ガレン健康センターの研究チームは、2007年IのRONMAN Switzerlandレース完走者(男性27名、女性16名)を対象に、レース前の体脂肪率、過去のIRONMANレースの完走実績、レース前の3ヶ月間の練習量について分析した。

調査の結果、男性の場合、体脂肪率(実験対象者の平均体脂肪率は14.4%)が低いほど、速いタイムでゴールする傾向があることが判明。タイムの速さには、レース前の練習量よりも、体脂肪率との相関関係が高いとみられている。

一方、女性の場合は、レース前の練習量が多いほど、IRONMANレースで速いタイムでゴールする傾向があるとわかった。ただし、男性とは違い、体脂肪率の低さとゴールタイムに相関関係はなかった。

また、同研究チームによると、男女に共通していることとして、本番のIRONMANレースの完走回数を挙げており、過去の本番レースへの参加数が多いほど、タイムの向上に大きな影響を及ぼしたという。なお、練習内容についても分析したところ、スピードトレーニングはIRONMANのタイム向上に大きな影響を及ぼさないことも明らかとなった。

参考文献: Personal Best Time, Percent Body Fat, and Training Are Differently Associated With Race Time for Male and Female Ironman Triathletes
Photo: erhui1979 / iStoc